第11章 ♯10
よし。
もう大丈夫。
何かあったらリヴァイのところへ来いと言われていた。
彼の班と合流しよう。
シャトーのほうへ歩を進めようとした矢先、身体がぐらついた。
忘れていた右半身の痛みと頭からの出血を思い出した。
すぐに処置をしなかった自分のせいだ・・・。
気が遠くなりながらも、立ち上がる。
私はここで死ぬわけにはいかない。
絶対にみんなを犬死になんかさせない。
「・・・おい」
突然身体が軽くなった。
「大丈夫か?」
焦ったようなリヴァイがそこに、居た。
「・・・・・はい。私は大丈夫です」