第7章 ♯6
エルヴィンの部屋に入るとが居た。
純粋なあの瞳は、何もかわっていなかった。
俺にとって何より守るべき存在だ。
兵士長としての自覚がなくなりつつあるのも分かっていた。
でも、どうしても・・・。
いくら首席で卒業したと言っても、新兵の5割が最初の壁外調査で死ぬ。
俺はあいつを死なせない。
エルヴィンはの力を過信している。
俺の右腕になんかなれるわけがない。
右腕になんかならなくていい。
強くなんかならなくていい。
戦わなくていい。
あんな小娘に執着する俺はどうかしてるな、と自嘲気味な笑いが浮かんだ。