第18章 ♯17
笑顔で駆けて行くを見ながら、心に温かいものが浮かぶのを感じていた。
ずっと自分が追いかけていた小さい背中は、もう見えないぐらいのところまで進んでいた。
訓練兵に志願し、たくさんの時間を共有したはずなのに、の背負うものも隠しているものも、タトゥーにはまるで分からなかった。
悔しくもあり、寂しくもある。
でも、それでもどこか嬉しかった。
驕りかもしれないが・・・
は自分の同期で、お互いが同志だと認めた唯一の存在だ。
弱音を吐いてしまった自分を恥じた。
「・・・うっし!がんばるか!」