第7章 1864年ー元治元年ー【後期】
どうしよう。ドキドキする。
まじめな話をしていたはずなのに。
土方さんの言葉に、なんだか自分が大切にされているような錯覚に陥ってしまって、なんだか顔が熱い。
お茶を煎れなおして土方さんの部屋に戻った私を、「顔が赤いぞ」なんて言ってからかった土方さんだったけど…
その目はなんだかとっても優しくて、さっきまでずっしりと重かったはずのものが、なんだか軽くなった気がした。
刀の重み。
土方さんは持ってくれるって言ってたけど、やっぱり自分で重さを感じなきゃね。
でも、心はすごく軽い。
書き物をしている土方さんの後姿に、ありがとうございます、とお辞儀をして、山積みになってる書類の整理を再びはじめた。