第6章 1864年ー文久四年・元治元年ー【中期】
私はこの先の新選組の未来が、決して明るくないことを知っている。
そして、今日、人を斬った。
死なせてしまった。
もう…戻れない。
「ふふふ。きっとこれからが大変なんだろうね。でも最後まで、私はこの人達と一緒にいたいって思うの。」
さっき、お姉ちゃんはぽつりとこんな不可解な言葉もこぼしてた。
きっと、歴史の知識が無いお姉ちゃんも気がついてるんだと思う。
自分達が生まれた時代に幕府がないこと、それが新選組の未来を示すすべてであること。
それでも
私達は、ここで生きるんだ。
それが、決して明るい未来ではなくても。