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【100プリ】瞳に映して

第4章 プレゼント


……あ…ここは…すごく綺麗な空…

気持ちよくて…ふわふわして…でも…私…

「…シド……」

そう呟いた瞬間…


ぱち…


「あれ…?」

「目ぇ覚めたか?」

隣でシドが優しく見下ろしながら
話しかけてきた。

「あ…私…」

「あまりに気持ちよくて
意識を失ったみてぇだな。」

「…えっ!?」

シドが髪を鋤くようにしながら
アヤセを抱きしめる。

「悪かったな。」

耳許で囁かれた。

「1度でいいからお前を
めちゃくちゃにしてみたかった。

めちゃくちゃにして
すげぇ快感に浸らせて、
誰も見たことねぇ、
俺だけのお前を見てみたかった。」

「そ…うだったの…」

“俺だけのお前”

顔が熱くなる…

「体は大丈夫か?」

そっとその背中に腕を回す。

「うん…シドはどうだった?」

「お前が激しく乱れる姿を
見ながらイッたら
すげー気持ちよかった。」

「もう…何それ…

でもそれなら、よかった…」

アヤセの顔に
唇を当てながらシドが話す。

「誕生日なんて
まったく興味も何もなかった。

産まれた日になんの意味があるのか
さっぱりわからなかった。

でもお前と出会って
どうしようもなく好きになって、

それでお前と迎えた
初めての誕生日は
どこか楽しみにしてる自分がいて、
少し笑えた。」

「そうだったんだ…」

「だから俺自身…あんな風に
お前にキレたりして内心取り乱してた…」

「!」

アヤセはシドを強く抱き締めた。

「んな力込めんな。」

「だって…だって…」

「あれはたまたま
お互いのタイミングが悪かっただけだ。

きっとこれからも
こんなことはたくさんあるが、
お前となら乗り越えられる、
そうだろ?」

「うん…もちろんだよ…」

「だよな。」

くっと少し笑い、シドは呟くように返した。

そして自然とお互い唇を重ねた…


暖かくて、いとおしくて、
足りないようなのに満たされる…

この不思議な感覚は
特別な人とでないと分かち合えない…

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