第3章 反対言葉
~恵那 癒芽~
「…貴様は…【人生】とは何だと思う?」
窓の外を見詰めながら憂鬱そうに囁く。
そんな事を聞くDIO様を珍しげに見ながら、戸惑いを浮かばし答えた。
「さぁ…何なのでしょうね」
「【人生】の考え方はこの世界に存在する生き物の数だけ有りますから…」
少し間を置き、ポツリと言葉を溢す。
まるで雲から雨が溢れ落ちた様に。
「……私には…まだ解りません」
そう言うとDIO様は嘲笑うかの様に私の方を向いた。
「私も…だ」
「随分と長く生きているが…未だに解らん」
「不思議なものだな」
ザァァア…
…いけない、雨が降りだしたわ。
通り雨なら良いのだけど。
「少し失礼致します」
DIO様に一礼し、早足で外に出る。
大丈夫かしら…
先程…木陰に犬が隠れて居たのだけれど…
この季節なのに冷え込むわね…
御屋敷に連れ帰っても良いかしら…
ガサ…
「見捨てるのが可哀相だもの…」
「でも…DIO様の御許しを貰わないと…」
あの時の悲劇は…
繰り返したく無いから…
此処だった筈なのだけれど…
辺りを見渡すと、小さく震えている犬が一匹。
良かった…
生きてたわ…
「さ…此方に…」
優しく抱き上げて上着で犬の体を拭う。
大分冷えてますわ…
早く御屋敷に戻らないと…