第3章 ヴァリアーでの初任務
「、心の準備は…」
『だ、大丈夫だよ…』
「んじゃ、入ろーぜ。
ボスー、王子だけどー。」
トントンとドアをノックしてベルがそう言った。
(これがスクアーロさんとの違いか…)
スクアーロさんはノックもしないで入っていくからなぁ…
「……………………入れ…」
扉の向こうで、そう言ったのが聞こえた。
「んじゃ、おじゃましまーす。」
『し、失礼しまーす…』
軽い口調のベルの後ろについて行った。
そこには、いつもよりちょっとラフな格好をしたXANXUSさんが机の上に足を組んでいた。
「言われた通り来たけど?」
「……そいつは…使えるようになったか…?」
紅い瞳が私を捉えた。
「?…まぁこの時代のにはまだまだ及ばないけど、そこらへんのマフィアよりは全然強いぜ?」
ベルが頭の後で手を組みながらそう言った。
「………そうか…広間に幹部を集めとけ…以上だ…失せろ…」
「りょーかい!」
私は何も言葉を発しないまま、ベルと部屋を出た。
『な、なんだったんだろうね…』
「さーね。まぁとりあえず幹部にこのこと伝えようぜ。はルッスーリアとフラン呼んできて。俺はスクアーロとレヴィ呼んでくるから。」
『うん、わかった!』
そう言って私はその場を走り去った。
「…あ、やべ…って方向音痴じゃなかったっけ…」