第2章 君を守る【カラ松】
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一度家に帰った私は、持ち手にリボンを結んで軽く飾った紙袋を手に松野家に行った。
昨日のお礼にちょっと自信のある手作りお菓子を渡そうと思って昨日の夜作っておいた。
ブラウニーとクッキー。
六人分とご両親のぶんと小分けに包んで、カラ松先輩のは少し特別にした。
クッキーは三色作った。
プレーンとココアとピンクの食紅を入れたもの・・・
ピンクのクッキーはハート形は一つしか作らなかった。
それをカラ松先輩の堤に入れた。
気づいてくれるかな?
・・・いや、気づかれたら恥ずかしいから自己満足で・・・(笑)
ドキドキしながら紙袋をカラ松先輩に渡した。
「あ、あの・・・昨日のお礼になるかわからないんですけどどうぞ!」
カラ松「礼なんて、そんなに気を使わなくてもよかったのに。うれしいぜ!ありがとう!!」
おそ松「えー!なになに?カラ松に?」
おそ松先輩があからさまに残念そうな顔をする。
「皆さんの分あるので分けてください」
カラ松「なっ!!こ、これはもしかして手作りお菓子!!?」
おチ一ト「なにいいいいいい!!!!」
想像以上の食いつきに驚きながらもとてもうれしかった。
作った甲斐があった。
カラ松先輩のお父さんとお母さんも喜んでくれた。
松代「さんみたいな子がうちの六つ子の誰かと結婚してくれたらねぇ~」
その言葉にカラ松先輩の顔が頭に浮かび顔が一気に熱くなった。
「わ、私なんて・・・そ、そんな!」
松代「あはは、願い下げよね?彼氏いるんでしょう?」
そう言ってお母さんは台所へ消えていった。
もしやと思っていると案の定、おそ松先輩が食いついてきた。
おそ松「ちゃん彼氏いるの!?」
「いないですよ!からかわないでください!」
カラ松「本当にいないのか!?俺はてっきり・・・」
カラ松先輩に彼氏がいると思われていたことを知って全力で否定した。
「カラ松先輩までよしてください!今まで彼氏なんて一人もいない・・・です」
本当のことだけど、言っているうちに何だか恥ずかしくなってきた。
17年も生きてきて彼氏ができたことないなんて・・・