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君が笑う、その時まで
第3章 きっかけ
ありきたりなHR。障りのない自己紹介もラスメートとの他愛無い話もそれとなく流して数日が経った。
クラスメートの大半は部活見学に向かい、教室に残る生徒もやがて家路についていく。
私も例にもれず時間を見計らって教室を出る。
部活動に精を出すほどの気力もなければ、意思もない。人のまばらな校舎を通り抜け、校門へと向かう。
その途中、不意に聞いたことのある音が耳朶に触れた。
「……もしかして――」
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