第4章 付き合うということ
ゆっくりあおさんから離れると、やっぱりあおさんの顔は赤い。
「会いたかったです。あおさんに」
「私も。会いたかったです」
「本当に?」
「本当に」
そう言われると、こっちまでドキドキする。
そんな上目遣い、困ります。
「ほら、行きましょう」
「え、どこへです?」
車にあおさんを乗せて、シートベルト。
「もちろん、私の家です」
「え!?」
「嫌ですか?」
「いやいやいやいや嫌じゃありません!」
「ははっ」
滅多に人を家には招かないけど、
やっぱりあおさんは別。
彼女ですから。
「あおさん」
「なんですか?」
暗い病院の駐車場を出て、家へ向かう。
「俺のこと、好きですか?」
「はい」
案外即答。
「アイドルだから?」
「いいえ。私テレビ観ないですし」
「じゃあ、なんで?」
「二宮さんは?」
「はい?」