第2章 アイドルと看護師
あーーーーって、もしかして、忘れてました?
周りを見ると、皆あおさんの声にびっくりして目をぱちくりさせている。
『すみません!あの後別れてから緊急の呼び出しくらって・・・。昨日の夜まで泊まり込みだったんです』
昨日の夜まで!?
どんだけ忙しいのよ、貴女。
「ま、まぁそれなら仕方ないですよね。体大丈夫ですか?」
『はい。大丈夫ですよ。それよりご飯』
そんなあっさり大丈夫なんですか?
私も寝ない日はあるけど二日間泊まり込みはきついです。
「ご飯はいいですよ。体休めてください」
『二宮さんと会えれば、すぐ回復できます!きっと』
なんですか、それ。
かわいいんだから。
「そうですか。私も、あおさんに会えればもっと元気になりそうです」
『あ、ありがとうございます』
ふふふ。照れてますね。
「では、明後日の八時に迎えにいきます」
『迎え、ですか!?』
そんな、と言葉が話せてませんよ。
「では、明後日。総合病院ですね?よろしくお願いします」
そう言って一方的に切った。
あ、う、とかいう言葉が聞こえたけど、あれは言葉ではありません、ということで。