第1章 出会いは遊園地にあり
私に顔赤い赤いって言うけど、二宮さんだって、実は赤いです。
「私の顔に何か付いてます?」
「はい」
「どこ?」
そう言ってどんどん近づいてくる。
二人の距離がどんどん縮まって、どこ?とかわいく聞いてくる。
「顔全体に付いてます」
「何が?」
言ってもいいかな。偉そうだけど、本当のことだし、
さっきやられたから、やり返しで。
「かっこいいが付いてます」
二宮さんは、一瞬驚いて、目を丸くした。
その後に顔を赤くする。かわいい顔で。
私まで、赤くなってます。自分で言っておきながら。はぁ。
「言われ慣れてて嬉しくありません」
照れ隠しが下手くそな、二宮さん。
私は、ファンの人達より、一歩リード的なことをしたかもしれません。
「そうですか。残念です」
嘘です。残念じゃありません。新しい二宮さん、万歳です。
「もっと嬉しい言葉がいいです」
「?」
もっと嬉しい言葉って?
「あおさんにしか言わせない言葉。ご飯行く日に言わせます」
「はい」
よくわからないけど、私だけって嬉しいです。
この日から、私はアイドルの二宮和也さんに、秘密の恋をしていたのかもしれません。