第12章 小悪魔さんと子猫さん
トントン
「こんにちは。舞さん」
「葵さん。こんにちは」
舞さんのベッドに近づくと
花瓶にお花が入っていたことに気づいた。
その私を見て、舞さんが顔を赤くして言った。
「同じ大学の人が、持ってきてくれたんです」
「きれいですね~」
赤オレンジ黄色で揃えられた花たち。
舞さんによく合った色合いだった。
「男の人?」
「え!」
珍しく私がからかったものだから
舞さんはびっくりしていたけれど
またすぐに赤くなりました。
わかりやすいです。
「ふふっ」
和也君にとっても
私はこんなにわかりやすいのかな・・・
なんて考えてしまう。
「いかん!仕事仕事」