第11章 必要な存在
「ニノ」
リハーサルが終わって
大野さんの意見で
五人で『のぞみ』に来た。
「ほら食べようよ」
「そ、そうだね」
大野さんと相葉さんが場を盛り上げようとしてくれてる。
潤くんと翔さんは静か。
「ニノ」
「はい」
「なんで追わなかったんだよ」
「・・・」
松本さんの言葉に皆動きを止めた。
もちろん俺は、何も言えない。
「葵ちゃんが好きなんだろ?」
「はい」
「だったら」
「松潤」
潤くんの言葉を遮ったのは
翔さんだった。
「俺、ほんとわかんない」
潤くんは割り箸を荒く割った。
それを見ながら翔さんが口を開いた。