第9章 知るべきことが傷
たまに合う、櫻井君の視線。
目が合っては反らして、の繰り返しだった。
あれで、
まだ覚えてるって言ってくれていたのかもしれません。
「やっぱり、言う。
言います!」
気づけば二人によくわからない誓いをしていた。
櫻井君に頭を悩ませるには
私の脳は耐えられない。
今の私には・・・
和也君だから。
「案外、あっさりかもよ」
「だと・・・いいです」
あれ。
頭が
クラクラする。
顔が熱くなっていくのは、
和也君のせいではなくて
「あお?」
「大丈夫か」
二人がぼやけて
世界が傾く?
バタン
「あお!」
「葵ちゃん」