第1章 出会いは遊園地にあり
知恵ちゃんの所まで着いた。
嬉しい。こんな風に再会なんて!いや、嬉しくない。
あれ?
「あおっ!」
知恵ちゃんが手を前に出したからその手を繋いだ。
その、あお、私好き。
「知恵ちゃん、久しぶり~元気だった?」
「うん。それより助けて」
「え?」
知恵ちゃんが困った顔で周りを見た。
その光景は、ひどいものだった。
「本当に来てたんだ~」
「うん」
・・・ん?なんで、知恵ちゃんが?
「ファンに完全に包囲された」
「あれ、知恵ちゃん」
「詳しいことは後!早くなんとかして」
なんとかしてって言われても、これ。
ファンの勢いが凄すぎて、スタッフさんらしき人達が手に終えないでいた。
苦しそう。