第5章 会えない分の愛を
「はい、没収ー」
「え~」
あおさんの前から雑誌を取り上げた。
「なんです?」
子猫みたいにこっちを見てくるあおさん。
またそういう顔を・・・。
「いや、すごいな~って。
だって、普通は雑誌などの二宮さんとしか会えないのに」
それは、貴女の大好きな知恵ちゃんのお陰なんじゃないですか?
って言ったら、ちょっと子供過ぎかな。
「・・・貴女は私の彼女なんです!」
「!・・・はい、知ってます」
「本当に?」
「本当に」
あおさんの、彼氏・・・。
「絶対に離しませんからね」
絶対に・・・。
いきなりの私の言葉に、少し驚いていたあおさんだけど
顔を赤にして、
かわいい声で
「離れません」
こういうことを言うんです。