第3章 M×O featuring 『君への想い』
O side
見上げると、
「え?ちょっ、智くん!?どうしたの!?」
ニノと、翔くんがいて。
「うん…別に。」
「別に、じゃないでしょうが!
ほら、立って。」
ニノが引き上げてくれて、ゆっくりと立つ。
ここ目立つから、
と翔くんが近くの店に入る。
こじんまりとしたその店は
翔くんの行き着けらしい。
「で?どうしたの?」
翔くんが心配そうに俺を見てきて。
「さっきの続きなんですよね?どうせ」
頷くと、ニノがはぁと溜め息をついた。
「早く仲直りしなさいよ~
こっちだって長男と末っ子が
喧嘩されると気まずくてねぇ」
頭を翔くんの肩に預けたニノが、
俺にお説教を始める。
「まぁ、二人とも頑固だからなぁ。
それに、どっちが悪いとか…
そういう話じゃねぇし。」
…そう、松潤は何も悪くない。
ただ、コンサートを良くしようとしただけ。
「どうしたらいいか分かんないんだよ…」
「謝れば良いじゃないですか?
こうやって。」
ニノが、瞳をうるうるさせて
上目遣いで翔くんを見ながら、
「『潤くん、
言い過ぎちゃってごめんなさい!』
…って。」
俺にはムリだよ…