第5章 M×A for MJbirthday
at high school
「相葉さーん」
「あ、にのりん先輩」
「翔ちゃん呼んでくんない?」
「あ、はい。」
「Jせんせーそろそろ来るから。」
俺が病院から退院した二日後。
9月1日、始業式の放課後。
にのりん先輩は、俺の教室にやってきた。
「あれぇ、にのぉ?」
「あ、大野さん!久しぶり!」
翔ちゃんはお取り込み中だったから、にのりん先輩が来たってことだけ伝えて。
にのりん先輩と大ちゃんが話していた。
「え、大ちゃん知り合い?」
「うん、幼馴染。」
「へぇ…って、ええええ?」
大ちゃんとにのりん先輩は、
俺の眼の前で、
ぶちゅーーーーって濃厚な、
ベロちゅーをしてた。
「んふふ、相変わらず気持ちいですね、大野さん。」
「んふふ、にのも気持ちいよ?」
っていうところで、
うしろから強い殺気を感じて、恐る恐る振り向くと、
すっっごい怖い顔をした、
翔ちゃんと、松岡先生が立っていた。
「…えーと、翔ちゃん?」
「かず、どういうこと?」
「智、今の何だよ。」
ん?
「「え?挨拶だけど?」」
きょとんとして返す、
大ちゃんとにのりん先輩。
略して大宮。
「智、お前」
「松兄はカンケーないでしょっ!」
プイッとそっぽを向く大ちゃん。
「関係ねーわけないだろ!俺たち恋人だろ?」
「えええええ!?」
って。
驚いてんの、俺一人⁉︎
「かず、恋人以外とキスしちゃダメだよ?」
翔ちゃん、甘やかしすぎ。
「え〜だってぇ、大野さんのちゅー、気持ちいし。」
「智、お前は俺のもんだからな!」
松岡先生、ちょっと怖い。
「…ふんっ!」
何なんだ、この痴話喧嘩。
「で、雅紀はなんでそんなに色男たちに囲まれてるワケ?」
先生。
誤解ですっっ!
「先生!」
「へぇ、俺よりあの4人の方がいいんだ?」
「ちがっ!」
ちょっと、この状況。
どうにかしてよっ!
fin.