第3章 共同作業。
そんなこんなで友情も少し深まったところで
早速次の日からプールの修復作業が開始されたわけだ。
そして、最初の話しに戻ることになる。
そう私は今、ペンキまみれな上に
松岡江の水玉のパンツを見てしまったことで
女子とは思えないようなキックを頂き、痛さに悶絶している最中だ。
「ご、ごめんね!?楓くん!?大丈夫?」
スカートを押さえつつコウちゃんは私を覗き込む。
「お…おぅ。」
弱弱しく返事をする。
状況を察した全員が駆け寄ってくる。
「もぉー!ゴウちゃん!やりすぎだよぉー!」
そう言いつつも渚はヘラヘラと笑っていた。
「あぁー。ひっどいなぁー…。辺りがペンキまみれだ…。とりあえず渚も楓も今すぐシャワー浴びて来い。ペンキが落ちなくなるぞ!」
真琴先輩に手を差し出し立ち上がるのを手伝ってくれた。
「…ペンキが勿体無い…。」
遙先輩はボソっとそういうと再び元の場所へ戻って行った。
「もぉ!ふざけてたら終わりませんよっ!」
何故か渚と一緒に私まであまちゃんに怒られる始末である。
「「はぁーい。ごめんなさーい。」」
でも、なぜだろう。
「っぷはははは。やべぇ、まじ渚の顔ウケル。ま緑じゃん!河童みたい!」
とっても楽しかった。
「えぇ!?そんなの楓ちゃんだって真っ青でおばけみたいだよぉー!」
渚はヘラヘラと笑いながら私をバカにした。
「うるせぇよ!くらえっ!」
じゃれるように渚の顔に手についたペンキをつける。
「あぁ!ひどいっ!僕も仕返しするぞぉ!えいっ!」
「こら!渚も楓もふざけてないで早くシャワーを…」
"ベシャッ"
真琴先輩が私たちを止めに来たその時。
勢い余って真琴先輩の顔に青と緑のペンキがついてしまった。
「「あ。」」
私と渚は顔を見合わせた。