第5章 コンパス
松本side
大野さんが帰ってから片付けをして
1人でベッドに寝転んで
相葉と二宮係長のことを思い出していた
ほんと…よかったなぁ…
俺も今日は大野さんと久しぶりにいっぱい過ごせたし……って…あ…
いろんなことがありすぎてすっかり忘れてたけど…
俺…大野さんにキスされたんだ…
思わず口を手のひらで覆った
抱きついたら…抱き締めてくれて…
ほんとに…俺…うぬぼれていいのかな…
だって…相葉たちを見ていたら
思っているよりもずっと男同士なんて
なんの問題もないように見えた…
いや、実際は問題山積みなんだろうけど…
きっと本人達が幸せなら乗り越えられるんだ…
「大野さん…」
この気持ち…伝えても…いいのかな…
受け止めて…くれるかな…
俺がもし係長になれたら…仕事でももっと大野さんの役に立てて…
家ではご飯作ってあげてりして…
「ふふ…っ」
まだ気持ちを伝えてすらいないのに
相葉たちを見たからか幸せな妄想が止まらなかった