第4章 USBメモリ
大野side
松本くんが去った後も、手に松本くんの背中の感触が残った。
「すべすべだったなあ…」
しっとりとなめらかな肌…
手のひらをじっと見ていたら、俺ものぼせた。
そのまま身体を洗って部屋まで急いで戻ると、冷蔵庫にあった水をぐびりと飲み干した。
まだ身体が熱い。
ベッドに寝転がると、松本くんの裸体が浮かんだ。
「わあっ…」
慌ててベッドに蹲って裸体を消そうとするんだけど、どんどん身体が熱くなって…
「だめだ…だめなのに…」
手が、自分を握りしめてて…
「あ…う…」
普段自分でするとき、こんな声でないのに。
なぜか声が自然に出るくらい気持ちよくて…
「んっ…あ、松本くん…」
思わず名前、呼んでしまって。
そしたらもっと身体が熱くなって…
扱く手が止まらない。
「あ…あぁ…松本くんっ…」
あの白い肌に触りたい。
少し潤んだ目で見上げてもらいたい。
あの赤い唇に触れたい…キス、したい。
「も…あ…好きだ…好きだっ…」
頭のなかに居る松本くんがにっこり笑った瞬間、俺はイってしまった。
暫くして我に返って、とんでもないことをしたと赤面した。