第10章 言霊
シ「そうか…。まれに、この位の歳から忍術を使う天才もいるがルミもとはな…。」
父は苦笑いをしたあと、表情を引き締めた。
シ「ルミ、お前の写輪眼のことは周りになるべくバレないようにしろ。だが、これから先バレてもバレなくても今日のような事があるかも知れない。…そのときのために俺が忍術を教える。」
父は真剣な面持ちで私に告げた。
そして、本当は、こんな幼いうちから修行なんてさせたくなかったんだがな、と苦い表情をした。
『パパ、ありがと!あたち、しゅごーちたかったの!』
私は、本音もあるが、父の辛そうな顔を見たくなくて、満面の笑みを作ってそう言った。
父は、一瞬驚いた後、そうか、と笑って私の頭をなでた。
私は頭を撫でられて、嬉しさに目を細めた。
ル「ルミ、シスイ、実は、私からも大切な話があるの。」
今までそんな私達を黙って見ていた母が口をひらいた。