第43章 終末での始まり
『……サスケ……うちははきっと愛で強くなる一族だと思うんだ……私は愛を信じることができないけど……愛を信じてない私が言うことじゃないかもしれないけど……
憎しみでなく愛の為に強くなって…サスケ。』
私はサスケをナルトの隣に寝かせると呟いた。
"ザザー"
その時、空から雨が降りてきた。
あと少しでどしゃ降りになりそうなそれに私はナルトとサスケぎ心配になった。
だが、私は二人に背を向け歩き出した。
「……土遁・土流壁!!」
突如、私の前に岩の壁が出現した。
行く手を防ぐ壁に、私は後ろを振り返った。
『……先生…』
(原作では間に合わないはずなのに…)
私はカカシ相手に逃げ切る自信がなく焦り出す。
「……ルミお前っ!」
カカシは地面に横たわるナルトとサスケに気付くと怒りとも焦りともつかない声を出した。
『……大丈夫、生きてますよ。』
私がそう言うとカカシは安心したようだった。
だが、緊張は解かない。
「……どうしちゃったのよ?ルミ……
お前は復讐とかそう言うの嫌いなこでしょ?」
カカシはどこまで私が里抜けする嘘の理由を知っているのか、そんなことを何時もの間延びした調子で言ってくる。
『……先生、当たりです…でも、サスケには言っちゃダメですよ?』
私がそう言うと人差し指を唇に当てて秘密のポーズをとる。
「……じゃあ、どうして里を抜けようとするんだ?
里を抜けた忍がどういう扱いになるか分かっているはずだ…」
カカシは静かにそう聞いてきた。
『……全ては私の願いを叶えるため…私のエゴの為…』
私が囁くようにそう言うとカカシの眉間にシワがよった。
「……里に戻る気はないのか?」
カカシが最終確認のように聞いてきた。