第39章 雪の国と春
「まてまてナルト!俺だ!!」
男はナルトの攻撃を全てかわすとローブを脱ぎ捨てた。
「カカシ先生!」
ナルトは男の正体に驚きの声をあげた。
「待たせたな…………お姫様もご無事のようで……」
カカシがナルトから私に視線を移す。
『……ええ。
……六角水晶はあなたが偽物とすり替えたのね?』
私がそう言うと、カカシが六角水晶を取り出した。
「すみません、奴らの狙いがこれである事は予想出来てましたので……」
カカシはそう言うと私に近付いてきた。
"チャキッ"
音を立てて水晶が私に手渡される。
「グアァ」
「ウワァ!」
その時、通路の向こうから悲鳴が聞こえた。
悲鳴のほうをカカシたちが見た瞬間、私は六角水晶を小雪に渡す。
小雪は一瞬驚いた顔をしたが直ぐに水晶をしまった。
「駄目!こっちは警戒が厳重で……!」
サクラがこっちに走りながら言った。
「サクラちゃん!サスケ!」
ナルト走ってくる二人に嬉しそうな声を出す。
『……こっちよ!』
私はそう言うと、二人が来た方向と反対に走り出した。
私を先頭に走り、私たちは広い場所に出た。