第5章 お留守番
「ルミ、今日はちゃんといいこにしてた?」
家に帰る途中、母が私に話しかけてきた。
『うんっ!』
私は元気よく答える。
『明日もいちゃいとあしょぶ?』
私はわくわくしながら母にたずねた。
母はルミはイタチ君が気に入ったのね~、と笑っている。
『うん!いちゃい、やしゃしーよ、いいおにちゃになるよ!』
もとから、原作を読んでイタチが好きだった私は今日のこともあり、さらにイタチを気に入ってしまい、母に力一杯そう答えた。
母は、そんな私に少し驚いた後、そうね、と同意してくれた。
私はその事に満足すると、帰る最中、今日一日の出来事を夢中で母に話した。
話しの途中でイタチにもらった木製の手裏剣を見せると、母は驚いていたが、私がもっと大きくなったら手裏剣を教えてくれると言ってくれた。
『いちゅ?いちゅ?』
私は大きくなったらが何時なのか知りたくて母にきく。
「そのうち!」
家に向かいながら、母はそんな私に笑っていた。