第32章 中忍試験~第三試験予選~
side-カカシ-
「やはりな…」
第二の試験の通過者を見ていた三代目が呟いた。
その視線のさきには、俺の班の流がいた。
流は時々、首筋が痛むようで手で押さえていた。
アンコに、大蛇丸が表れたと聞いたときにはネジやサスケを心配したが、予想外にも
被害に遭ったのは流だった。
「彼は試験から下ろし…
暗部の護衛を付けて隔離すべきです。」
アンコが三代目にそう言うのを聞いた俺は話に割り込んだ。
「いいんですか?
風影の息子を勝手に棄権なんかさせたりして?」
俺がそう言うと、アンコが勢いよく振り返った。
「なにバカ言ってんのよ!
チャクラ練り込んだだけでも呪印が反応して無理に力を引き出そうとするのよ
術者の体を蝕む禁術なのよ!!」
アンコはそう言うと流を指差した。
「あの子が耐えているだけでも不思議よ
ホントならもう死んでるわ!
棄権させるより、死んだらどうすんのよ!?」
アンコはそう言うと三代目を見た。
「大蛇丸の言ったことも気にかかる…
流はこのままやらせ様子を見ていく。
ただし、呪印が開き力が少しでも暴走したら止めには入れ。」
三代目がそう言うとアンコは驚いていたが指示にしたがった。
電光掲示板が開かれるのを見た俺は流のもとに向かった。