第5章 お留守番
(イタチっ!)
『いちゃいっ!』
私が叫ぶと母とイタチがこちらを見てきた。
母は、どうやら、私が痛いと言ったと勘違いしたようで心配してきた。
だが、私はミニチュアなイタチの出現でそれどころではない。
私は、突然のイタチの出現に驚きながらも
、心配する母には悪いが自分が舌ったらずであったことに感謝した。
(あったことないはずの子が名前知ってたら変だもんね。)
私はほっと息をついた。
「ルカさん、その子が?」
私を心配する母にイタチが声をかけた。
「ええ。悪いけど、今日1日お願いするわね。」
母はそう返事をすると、今日はイタチお兄ちゃんがルミと遊んでくれるからね、と私をイタチに渡す。
「じゃあ、良いこでね?」
母はミニチュアなイタチの腕の中にいる私の顔を覗き込んで頭を撫でた。
私はコクコクと縦に頭を動かす。
母はそんな私を満足そうにみると、イタチにそれじゃ、よろしくね?と言って瞬身で消えてしまった。