第30章 中忍試験
メンマたちから手紙が届いて2日、私は任務を終えて家に帰る途中、懐かしい気配を感じて来た道を引き返していた。
私は気配の元にたどり着くと、思わずため息をついた。
そこでは、7班のメンバーが、自分の知り合いと原作通りの修羅場を演じていた。
(我愛羅もメンマも見てないで止めてくれればいいのに。)
私はそんなことを思いながらナルトたちに近づいていった。
『なにやってんだ?』
私がナルトに声をかけると、その場にいた全員が反応した。
「またガキが増えやがったじゃん。」
カンクロウが私を見て嫌そうな顔をした。
(そういえば、カンクロウとテマリは私が女の姿しか見たことないんだっけ。)
私は面倒なので、わざわざ正体を教える必要もないかと結論を出す。
「お前もついでに遊んでやるよ」
カンクロウが私を見て背中に背負っていた物をおろす。
(カラスか。)
私は慌てることなくその様子を見ている。
「止めろ、カンクロウ。」
ようやく我愛羅が姿を表した。
「が、我愛羅!!」
突然現れた我愛羅にカンクロウが驚く。
私以外が我愛羅がずっといたことに気づいていなかったようで驚いていた。
カンクロウは慌てて我愛羅に言い訳を始めたが、我愛羅は聞いていなかった。
「久しぶりだな、流。」
我愛羅は私が前に変化したときの名前を覚えていたようで、ルミでなく、偽りの名前で私を呼んだ。
『久しぶり!我愛羅。』
私は我愛羅に微笑んだ。
カン・テマ(我愛羅の知り合い!?)
カンクロウとテマリは私の事を驚いた目でみていた。
「流ってば、知り合いか?」
ナルトが驚いたように聞いてきたので、私は頷いた。
サス(そういえばこいつ、砂の里出身だったな。)
サスケはルミの出身地と目の前にいる我愛羅の額宛が一致して納得する。
「何で?どうして?」
ナルトはまだわからないようでルミに質問する。
『ところで我愛羅、メンマは?』
私はナルトを無視してそう言うとメンマが隠れているほうに視線を向けた。
"シュタッ"
「流、久しぶりだってばね。」
私の視線に負けてメンマが姿を表した。
メンマも、空気をよんで、私を流と呼んだ。