第28章 Aランク任務?
「遅いっ!遅すぎるってばよ!」
波の国から帰還して数日後、私たちはカカシに呼び出され集まっていた。
相変わらず集合時間に遅れているカカシにナルトが怒っている。
『まぁまぁ、ナルト、それが先生だから。』
私がそう言ってナルトをなだめる。
「いやぁ~、悪い悪い人生と言う名の道に迷ってな?」
ようやく現れたカカシは悪気もなくそう言った。
「はい!うそ!」
ナルトとサクラが同時にカカシを指差す。
「……ウスラトンカチが。」
サスケは機嫌が悪そうにそう言った。
『先生が人生という道に迷ってるのは何時もの事です。』
私はボソッと呟いた。
「まぁまぁ、それでだな、今回の任務は、ある温泉宿の手伝いだ。」
カカシはそう言って任務の説明を始める。
「何でも、宿のお婆さんがぎっくり腰になってしまったらしい。Dランク任務だからといってては抜くなよ?」
カカシはそう言うと任務先に向かって歩き出した。
『Dランク任務とか言ってこの間みたいことならなきゃいいけど。』
私は冗談でそんなことを言う。
「ハハハ、今回は里の中だからな。そんなことはないだろ。」
カカシは私の声が聞こえたようでそう言って笑った。
私たちが温泉宿に着くと、すぐに任務が始まった。
任務内容は大体が掃除だった。
私たちは客の帰った部屋や湯船を掃除する。
そんなに大きな宿ではなく、泊まっている客はほんの数人だった。
その為か、今回の任務は里内だが宿に泊まることになっている。
私たちは風呂掃除を終えると休憩するため、女将が用意してくれた部屋に向かった。
「疲れたってばよ~」
ナルトがだらりと足を投げたしてそう言った。
「本当、先生はいいですよね?見てるだけで。」
サクラはナルトに同意した後、掃除をしていないカカシを皮肉る。