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第27章 生かす強さ


波の国について2週間、ようやく完成した橋の上に私たちはいた。

「超寂しくなるのう。」

木ノ葉に帰る私たちを見送りに来たタズナが言う。
私たちがタズナと話していると、ナルトとイナリがお互いに強がってそっぽを向いていた。


(まったく、かわいい奴らめ!)

私は涙を流すナルトとイナリを見て微笑んだ。

「それでは。」

カカシがそう言って私たちは歩き出す。

「今度は任務じゃなくて遊びに来いよ!」

イナリが叫んだ。
ナルトはにかりと笑ってそれに答える。

イナリたちは私たちが見えなくなるまで見送っていた。

(ナルト大橋か……)

私は橋を振り返った。
その時、すぐそばに二つの気配が現れる。


『再不斬、ハク……』

現れた二人の名を口にする。

「よお。」

再不斬は無愛想だが、そう言った。

「ハクがお前たちが里に帰る前に会いたいと言うもんでな。」

そう言って横にいるハクの名を出す。

「まったく、素直じゃないんだから……。」

ハクは小声でそう言うと私たちを見た。

「皆さん、お世話になりました。敵だったボクや再不斬さん良くして下さってありがとうございます。

……何かあったときは言ってください。何時でも力になります! 」

ハクはそう言って微笑むと、気を付けて帰ってくださいと手を振る。

私たちは、今度はハクと再不斬に見送られて帰路についた。
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