第21章 卒業
「…ナルト、ちょっとこっちに来い。おまえに渡したいもんがある。」
俺が呼ぶとナルトが寄ってきた。
「先生…?まだぁ??」
俺は、ナルトに目を閉じさせ自分の額宛てを外した。
「よぉし!もう目、開けていいぞ!」
俺がそう言うとナルトがゆっくり目を開く。
「卒業…おめでとう…」
俺は、、自分の額宛てを着けたナルトに微笑んだ。
「よぉし!卒業祝いだ!ラーメンおごってやるぞ!」
そう言って、いつものようにナルトが叫び出すのを待つ。
たが、ナルトは唇を引き結んだままだった。
「ん?」
いつもと違うナルトの態度に俺は首を傾げた。
「…イルカせんせぇ!!」
ナルトはそう叫んで、思いきり驚いにに飛びついた。
俺は勢いで、背中を木の幹にぶつける。
「おい!いてぇよ!」
俺は痛みにそう言う。
「うわぁ~ん。」
ナルトはそんな俺の胸で泣き続けた。
(忍にとって本当に大変なのはこれからだって、説教するつもりだったのに…。
まっ、それはラーメン屋まで我慢しといてやるか!)
俺はナルトの頭を撫でながらそんなことを考えた。