第5章 ゴールデンウィークの予定は
外に出てみれば肌寒い。
薄手のカーディガンだけじゃ防寒になんてならない。
自然と早足で駅まで向かう。
確か…こっち……
連れてきてもらった道を必死に思い出し駅についたころには最終電車数分前。
満員の電車に無理やり飛び乗り2駅。
自分の駅に着く頃にはいろんな意味でボロボロになっていた。
帰ろう。
ホームから続く階段を下り、ふと思い出す。
明日の朝食の材料がない。
灰羽くん、明日の朝は自分で食べてもらわなきゃ。
改札を出た所でメッセージを打ち込み送信。
家までの道のりの途中にあるコンビニに寄り、パスタとサラダを買って帰る。
熱いシャワーを浴びて眠りたい。
何も考えたくない。
その一心で家に帰った。
ドアを開け電気をつけ、無意識に呟く「ただいま」。
返事もないのにと自嘲気味に笑う。
着ていた服を全て洗濯機に放り込み頭からシャワーを浴びた。