第4章 げつようび。
朝、私は自分の準備が終わるとモーニングコールを入れる。
『灰羽くん?ご飯作るよー?』
「ふぁーい…」
起きたことがわかったのですぐに電話を切って調理開始。
出し巻き卵にほうれん草のおひたし。
焼き鮭にジャガイモとわかめのお味噌汁。
あとは納豆でもなんでも好きに食べてくださいってかんじで。
作り終えた頃、ピンポンと玄関のチャイムが鳴る。
玄関に出て鍵を開ければスーツの灰羽くん。
ネクタイは結んでない。
「おはよー。」
『おはよ?ご飯できたよ?』
「じゃあ、あったかいうちに食べる。」
『どうぞ?』
「あ。」
どうしたのかと灰羽くんを見れば、急に縮まる灰羽くんとの距離。
40センチからあと1センチ。
1センチから、0センチ。
軽い音をたて、唇に柔らかいものが触れた。
「梢、おはよ。」
『……おはよ…』
平然と唇にキスを仕掛ける灰羽くん。
「お邪魔しまーす!」
そういうと、灰羽くんはさっさと家の中に入っていった。