第17章 side HAIBA LEV
わいわい、ざわざわ。
飲み会独特の喧騒が心地よい。
久しぶりに大学のサークルのメンバーから連絡が来た。
飲み会のお知らせ。
すぐに俺はOKを出し街に出た。
久しぶりに会ったやつから初めて会うやつまでいる。
大きな座敷を1つ借り、大人数で飲んだ。
飲み会って、好きだ。
何もかも忘れられそうなこの雰囲気が。
頼んだカカオフィズをちびちび飲んでいると、仲のよかった同期の友達が声をかけてきた。
「灰羽ぁ!飲んでるか?」
「ああ、中山。飲んでるって。」
中山は俺の手の中にあるカクテルを見ると、笑う。
「まだビール飲めねえの?ほんっとガキみてえだよなー。」
いつもなら笑って流せる言葉も今はかなり難しい。
カクテルを一気に煽ると、すぐにビールを注文した。
余計なことを考えたくなくて、俺はすぐに来たビールを一気に飲み干した。
苦味を帯びた炭酸が喉を通り過ぎていく。
不味い。
だけど早く酔ってしまいたい。
周りが一気に飲んだのを見て囃し立てる。
さっさと次のビールを頼む。
ビールが来るまでの間ももどかしい。
少し待てば冷えたビールが手元に届いた。
俺は立ち上がるとビールジョッキを掲げ、言った。
「灰羽リエーフ、イッキ行きます‼︎」