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隣の家の二宮くん

第12章 12.不確かな気持ち


♪~♪~♪~♪~



「……電話」


『……うん』



言葉とは裏腹に二宮くんを求める体

なに、これ。こんなの…初めてで…




♪~♪~♪~♪~


まだ鳴り響く着信音




「いいの? 出なさいよ、仕事の用事かも」



『うん…だよね』



「…ですよ。出たほうがいいよ」



『そうなんだけど…』



「お姉さん、そんな馬鹿だった?」



『馬鹿…なんですかね…私』



「さぁ?」





そう言いながら二宮くんはあたしの顔にまた近づいてきて自然とあたしはまた目を閉じて、




やっと、やっと……触れた唇





『ん……』





不確かな気持ち。

それを"確か"にするために、

それがどこにあるのか探すために、

お互いを押し付けていた。




そんな春風が髪にかかる夜




♪~♪~♪~♪~


そして、まだ鳴り響く着信音
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