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セックスと、秘め事。

第3章 オヒメサマ




「暫くは手が離せないから自由にしてて貰うよう彼女に伝えて」

「畏まりました」

恭しく一礼するとその場を立ち去る女中。私は彼に手を引かれるような形で謁見の間を後にした。









「あの、メリア王子・・・」

「んー?」

ツカツカと歩く彼に半ば引っ張られるように歩く私。声をかけても私の方を見る事は無く、彼は真っ直ぐに絨毯の敷かれた廊下を歩き続ける。

「何処へ向かわれるのですか?」

「俺の部屋」

そっけなく答えると、メリア王子はピタリと足を止めた。
隣には煌びやかな宝具が施された、王族らしい一室の扉が目に入る。

「あーあ、アンタのせいで疲れた」

「私のせいで、ですか?」

「アンタがやるべきだって言ったから面倒な識見もやったけどさ・・・思った以上につかれた」

「お疲れ様です」

「うん、さんきゅ。
でもさ、それなら・・・俺のこと、癒してよ」

ドアを片手で押し開け、広い寝室があらわになる。メリア王子は私の腰を抱いて中へと入ると、後ろ手で扉を閉めた。

「癒す・・・ですか?」

「そ。・・・アンタならわかるでしょ、癒すって言葉の・・・意味」

メリア王子の瞳が妖艶に揺れ、私のことを試すように言った。

「・・・わかりました」


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