ENDLESS L♥VE【DIABOLIK LOVERS】
第1章 ただの憧れ
「奈律!」
さっき、トイレに行くから、と教室を出ていったわたしの友達の愛衣(あい)が、十秒も経たずに教室に戻ってきた。そして、大声でわたしの名を呼び、〈いいから!〉とでも言うように、手招きをする。
『愛衣?どうしたの?』
愛衣「ほら、見て」
え!?
廊下を見ると、わたしがずっと憧れていた彼がいた。
時間が止まったかのような錯覚に陥る。
先輩………。
でも、わたしのクラスの前を通り過ぎただけなのに、その時間がいつまでも続くわけがなく。
わたしのことなんか見向きもせずに歩いて行ってしまった。
愛衣「珍しいね。シュウさんと校内ですれ違うとか」
愛衣の声で一気に現実へと引き戻された。
『うん………そうだね』