第3章 外国?
初めて!
ここどこ?
見た事のない髪の色とか目の色の人ばかりだ!
すごい!すごい!
わぁ。
僕、本当に旅をしているんだね。
「こいつをアジトに飾ってやらねぇとな。」
「勝手にしろ。盗られてもしらねぇ。」
僕を見つめる人は楽しそうで嬉しそう。
僕も嬉しいよ!
「うむ。そうだな。しばらくは持って歩くかぁ。」
「はぁ?だったら売っちまえって。」
「ばかやろう。これは俺と一緒に居てぇって顔だ。」
「宝石に顔があるかってんだ!」
「顔はねぇけど、そう言ってんのが聞こえるの!俺はお宝ちゃんの声が聞こえる、特殊な耳なの!」
「ったく。面倒な宝石だな。あれじゃねぇの?呪いの宝石とかじゃねぇの?」
「なわきゃねぇよ!」
失礼な!
僕は誰かを呪ったり祟ったりしないよ!
色んな人の色んな顔とか、広い世界を見て回りたいだけ!
だからこの人の所に居るんだ!
この見たことない場所に来るまでも、僕と同じ色をした広い広い所を、ゆらゆら揺れて見たり、聞いた事のない音を聞いたり!
とっても楽しかったんだ!
でも、まだ足りない!
もっと見たい!
「さあて。サファイアちゃん。俺のポケットで大人しくしていてね。」
うん!君のポケットに居ると色んな物が見えるんだ。
今日はどこへ行くのかな。
おやおや?
僕が良く見ていた景色じゃないか。
なんだつまらない。
僕がよく座っていた場所だ。
そこには僕ではない物が座っているけど。
「今度は逃がさんぞルパ~ン!」
「げ。とっつぁん!」
むむむ。
この光景も前に見たぞ。
つまらんつまらん!
「逃げるぞ、次元!」
「ったく。」
バンバン!
ぴょん!ぴょん!
あわわ!うわわ!跳ねる跳ねる!
危ないよ!
落ちちゃうよ!
「次元!川だ!飛び込むぞ!」
「しょうがねぇな!」
じゃぷん。
じゃぶじゃぶ。
わぁ!僕色の世界!こんなところもあるんだね!
すごいすごい!
「ぷは!どうにか振り切ったなぁ。」
「びしょぬれだ。あーあ。煙草もしけてらぁ。」
「まぁ、お宝は手に入ったし。もう、この国ともおさらばだな。」
「次はどこへ行く?」
「そうだなぁ。イギリスなんか、どうだ?」
「いいねぇ。」
また、何処かへ行くの?
楽しみだなぁ!
次は何を見せてくれるのかな?
・・・