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余命一年の迷愛(リボーン)

第3章 自分らしく


~佐久間 雫~

何もかもを

圧し殺して

自分らしさも

消えてしまって

そんな私が

居なくなっても

困る人すら

存在しないだろう。





そんな事を自分で考えてしまって…

悲しくて…

泣いてしまって……

誰かに…

偽りでも良いから…

愛して欲しかったのー……





『私には…人には無い可笑しな能力が有るから……』

『そのせいで…もう私の身体は一年も……持たないだろうって…』

『死んじゃうって……』

嫌…

嫌だ……

一人は恐い…

寂しいのは嫌い……

『それならー……』

『僕と一緒に来ませんか?』

『君が必要なんです、雫』





その言葉で私は初めて【人生】と言う名の道に輝が見えた。

『はい…、はいッ……』

『私で良ければ…ッ…、貴方に着いて行きますッ…』

大粒の涙が瞳から溢れ出てくる。

嬉しくて

嬉しくて

堪らない。

初めて嬉し泣きをした。

初めて私を必要と言ってくれた。

求めてくれた。

それだけで…

どんなに嬉しい事か……

『雫、黒曜に連れて行きますから少しの間は眠って貰います』

『力を抜いて…、そう…』

フラ…

私は綺麗な花々が散り交う中、幻想の花畑で静かに眠りに就いたー……
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