第3章 きみといっしょ。〜0818〜
『あれ?』
本日、8月18日。
カレンダーをみてふと思った。
「美優さんどうしたんですかぁ?」
暑さでソファーでだれているリエーフが私に声をかけた。
『818、はちいちはち…は、い、ば…』
「何すか?俺の名前呼んで…」
『今日、8月18日なんだけどね?818ってはいばって読めない?』
はいば、818、と交互に口に出すと、リエーフはおおっ!っと声を上げる。
『リエーフの日だね?』
そう言いながらリエーフの隣に座れば、リエーフは私の顔を見てにかり、と笑う。
「美優さんもですね?」
『私は違…』
言いかけ、思考が止まった。
かあああっと顔が赤くなるのをクッションで隠す。
『美優さんも灰羽になりましょうね?』
変化球から来たプロポーズもどき。
クッションの上からリエーフを覗き見れば私を見つめるエメラルドグリーン。
ぎぅぅっとクッションを強く抱きしめたあと、私はこくりと首を縦に振った。
END