第13章 修行の成果! R18
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「…って感じだったんです。
途中お風呂入ったりで休憩はしたんですけど、ほぼ朝までで…
月曜日振替で休みで良かったです。」
『大変だったね…お疲れ様。』
かたり、と目の前に置かれたパンケーキ。
なんでこんなにうまくできちゃうんだろうってくらいふわふわのそれは、美優さんが目の前でホットプレートで焼いてくれたもの。
先に泡だてておいた生クリームと、牛乳と一緒に合わせてとろっとろにしておいたチョコレートソース、グラニュー糖とお水、生クリームとバターを煮詰めて作ったキャラメルソース、そして綺麗にカットされたフルーツ。
それらを”自分好みにトッピングして食べよう”と今日お家にお邪魔した時にいわれ、それを作ってもらいながら世間話のノリで、てつろーさんの誕生日のことを話した。
…というか、教えてもらったご飯が上手にできたことを話ししたら、ついつい全部話しちゃったんだよね。
『でも、莉奈ちゃんたち…結構……激しい、んだね。』
え?、と思い目の前の美優さんの方を見れば、ほっぺを赤く染め目が泳いでる。
「美優さんたちはもっと激しいんじゃないんですか?」
むくむくと湧き上がる好奇心。
他の人はどんな感じなんだろう。
ちょっと聞いてみたくて言葉に出せば、え⁈と驚きさらにほっぺを真っ赤に染める美優さん。
『…内緒。』
「えー!教えてくださいよー!」
『無理だって!』
恥ずかしそうに首を振る美優さん、可愛い。
女の私でもそう思うんだから、彼氏のリエーフセンパイがそう思わなくないよね。
しばらく言う言わないのやりとりを続けた後、唐突に美優さんは、「でも」と呟き私を見る。
『一生懸命頑張った甲斐があったね?』
実は、てつろーさんに振る舞った料理、美優さんと一緒に作ったのは1回だけじゃなかったの。
週末に一緒に買い物しながら作ったのが3回。
14日の木曜日なんか部活終わりに家に寄らせてもらって、1人で作れるかの最終チェックまでしてもらっちゃったし…
「ですね!”修行”の成果、出ました!」
そう美優さんに伝えれば、美優さんがくすりと笑う。
それにつられて私もにかり、笑った。
end