第9章 拉致の時間
「さっきの写真……真面目な神崎さんも、あーゆう時期があったんだね。ちょっと以外かも。」
「誰でもあるよねー。うちも家出したことあるし~。」
「結衣も!?」
「うん。家出して1日後に戻った。」
「早いな……。」
お腹減ったし、何か、お母さんに会いたくなったからね。
「うちは、父が厳しくてね、良い学歴、良い肩書きばかり求めてくるの。そんな肩書き生活から離れたくて名門の制服を脱ぎたくて、知っている人がいないところで格好もかえて遊んでたの。……馬鹿だよね。遊んだ結果得た肩書きは、エンドのE組。もう自分の居場所が分からないよ……。」
うちの、ママとパパはあんまりそういうの気にしないからな……。よくわからないけど、神崎さんのお父さんは神崎さんのこと考えてあげた方が……良いのに……。