第57章 正体の時間(2)
「ケ!あんな奴のブサイクな素顔なんてどーでもいいわ。それよりこっちだ目ェ覚ましたぜ」
「……私……」
「茅野さん……良かった」
「茅野……平気?」
「……うん」
渚……あんた……あかりん照れてるよ。
「・・・茅野っち・・・」
「最初は、純粋な殺意だった。けど、殺せんせーと過ごすうち殺意に、確信が持てなくなっていった。この先生には私の知らない別の事情があるんじゃないか、殺す前に確かめるべきじゃないかって、でもその頃には……触手に宿った殺意が膨れ上がって、思い止まる事を許さなかった……。バカだよね。皆が純粋に暗殺を楽しんでたのに、私だけ1年間ただの復讐に費やしちゃった。」
「本当にバカだよ。あかりんは。」
「「え??」」
「ゆ……結愛???」