第56章 正体の時間
(結衣・回想)
「……お姉ちゃん」
「……あ……あぐ……りん?」
私達は血まみれで倒れるあぐりんに駆け寄る。
「お姉ちゃんったら!!」
「あぐりん!!??嘘でしょ?あぐりん!!??」
見た事もない傷口と……あの怪物が残したらしき置き書きがあった。
「……何これ?」
私が言うとてあかりんもそれを読む……。
「な……なに……が??」
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関係者へ
私は逃げるが
椚ケ丘中3-Eの担任なら
引き受けてもいい
後日交渉に伺う
超破壊生物より
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その近くには
見た事もない容器の液体……触手の「種」だと後で知った……あかりんが、何故それを持ち帰ったかは分からない……。ただ……あの見た事もない怪物に対抗する手段は…それしかなかったからだと思うんだ。
「結愛……どうしよう……私……私……」
「あかりん……ごめ……仕事が入ってなきゃ…来たのに……あぐりんを……守れ……た……のに……。」
「結愛は悪くない……悪いのは……あの怪物。復讐するよ。あいつに……」
それから、あかりんとの連絡は途絶えたんだ。