第47章 死神の時間(2)
「皆さん・・・ここは・・・?」
「洪水対策で国が造った地下放水路さ。密かに僕のアジトと繋げておいた。地上にある操作室から指示を出せば、近くの川から毎秒200tの水がこの水路一杯に流れこむ。その恐るべき水圧は君の体から自由を奪い、対先生物質の頑丈な檻に押しつけられ、ところてん状にバラバラになるって寸法さ。」
「…!!」
「待て…生徒ごと殺す気か!?」
「当然さ。今さら待てない。生徒と一緒に詰め込んだのも計画のうちだ。乱暴に脱出しようとすれば、ひ弱な子供が巻きぞえになる」
「イリーナ!!おまえそれを知った上で…」
「…プロとして結果優先で動いただけよ。あんたの望む通りでしょ」
カチャッ。
あ……手錠外れた……。ラッキー。
バレないようにしとかないと~。
「ヌルフフフ 確かに厄介な対先生物質ですが・・・。私の肉体はついにこれを克服しました」
「・・・本当?」
「初めて見せますよ・・・私のとっておきの体内器官を!!」
殺せんせーは檻を舌でぺろぺろとなめだす。
ショボい……。なにしてんのよ。