第37章 渚の時間
「……嫌だよ……渚……行かないでよ……。」
カエデのいう通り、危ない。あいつは……
戦闘モードにはいってる……
この前みたいに勝てないよ。
「カルマ君、結衣をお願い。」
「行きたくないけど……行くよ。あれだけ興奮していたら何するか分からない。話を合わせて冷静にさせて……治療薬を壊さないよう渡してもらうよ。」
……渚……
「結衣!!」
「渚が危なかったら止めないと……渚は幼なじみでもあり、家族みたいなものだから……。失ったら……怖いよ……カルマ君……。カルマ君も失うと怖い…。」
「大丈夫だよ。俺はいなくなったりなんてしない。渚君なら平気だよ。危なくなったら、俺も参戦するし。結衣は、心配すんな。」
「うん。ありがと……カルマ君……。」
カルマ君が後ろからいつの間にか……支えてくれていた。
腰が抜けそうで立ってるのが精一杯だったから……助かる……。渚……頑張って……