第5章 戦闘訓練開始
かと思いきや…
C組担任「まだ予鈴だから走れば間に合うぞ~!」
恵土「ありがとうございますうう!!!」
再び立ち止まってから向き直って
お辞儀してから、即座にまた走っていった。
恵土「ま…間に合うかな;)
ぜぇ;ひぃ;」
実を言うと…
うっかり二度寝してしまい、今はA組教室へ向けて疾走中。
そして、イレイザーはというと…
相澤「…」
てくてくと廊下を歩き、ちょうど教室につこうとしていた。
そのA組教室では
出久「ってあれ?;
恵土ちゃん来てないんだ;
もしかして、迷ってるのかな?;」
切島「あー。校舎広いもんな」
出久(昨晩から連絡が取れるようになって
電話で長話したのがダメだったのかな?;
相澤先生が、静かになるまで時間かかって
合理的じゃないって叱られたこととか
色々話しまくっちゃったけど…;)
ん~;と悩みながら考える出久の中…
瀬呂「でもいいよなあ。
個性が凄いってだけで、簡単に入れるって。
入試とか受けなくていいんだろ?
中学も行ってなくて、勉学はヒーローに教えてもらったらしいし」
出久(ヒーローに教わるって点においては羨ましい//)
蛙吹「う~ん。
でも、簡単じゃないと思うわよ。
色々と狙われる可能性は大でしょうし」
相澤「そうだな」
『!!』
いきなり現れたことに驚きながらも
一気に静寂となり、次の瞬間には全員が席についた。
相澤「ちなみに言っとくが
あいつのそれは、簡単なもんじゃない。
例の事件…『赤い夜』で
あいつの親類を含め
両親も祖父母さえも、全員惨殺された。
その居場所さえも、燃やされて奪われた。
当初、6歳の誕生日とかで
家に集まって、祝いの席をしていた晩の時だったそうだ。
その後、引っ越して小学校に通ったわけだが
あまつさえ、勝手に傷が治る様を見て
バケモノとののしられ、差別や迫害受けて
治るのをいいことに、拷問まがいに傷付けられて殺されかけたこともある。
肉体ではなく、精神がな…」
その相澤先生の言葉に
僕等は、恵土ちゃんに『深い闇』を見た気がした。
そして…
あまりもの過去の重さに、押し黙るばかりだった。