第27章 期末テスト前
勝己「…おい」
恵土「おう」
勝己「なんかいいてえことあるか」
恵土「光厳!」
勝己「隠してることあんだろ」
恵土「バギクロス!」
勝己「…少しは真面目に話せ;」
たらーりという効果音がぴったりな流し方だな、冷や汗。
恵土「私、神様だった」
勝己/切島『…は?/え?』
唖然とされる中、私は普通に立った。
恵土「前だけど…
その魂持ってた。
自然に教わった。
会話ができるようになって、次々にもっと見えだして
もっと深い闇が見えて、争い視えて
護るに値するかどうかが、解んなくなった」
『………』絶句
恵土「でも…
そんなこたどうでもいいんだ。
どうでもよかったんだ。そんな問題。
問題でさえもなかったんだ。
私が、私でいる理由なんて…
私が、私を感じていられる時なんて……
お前らといて、楽しんで…
笑って、泣いて、怒って…
そういった時ぐらいだ。
だから…
何か不安を感じたり、なんかやだなって思わなくてよかったんだ。
そんな必要もなかった。
今、楽しいから」
殺したくて、憎くて、どうしようもない自分がいた。
でも…
それだけじゃない。この世界は……
いくつもの感性が、折り重なるようにして存在している。
一つでも欠ければ、それは失せてしまう。
幸せという名の瓦礫があるのなら
それが一つ欠ければ、形も色どりも変わって、別のものにしまう。
それ以前に…
誰かが苦しんでたら、護りたいと思う自分がいた。
だから、護りたいと思った。救いたいと思った。
理由は…
それだけで十分だと、気付いた。
そう、伝えたいことを伝えると…
べしっ
軽く殴られた。
勝己「もっと早くに言え」
恵土「…うん^^;」
勝己「言われねえと解るわけねえだろ」
その言葉に…
恵土「ありがと(微笑」俯
勝己「…おう」
『いつでも聴いてやるから』
そんなかっちゃんの気持ちが、伝わってきて…
視界がかすんで、涙がにじんだ。